緑内障の原因
このページでは、緑内障の原因について解説します。
原因不明の緑内障
緑内障は、症状こそ特定されていますが、現段階では原因不明の疾患であるとされています。しかし、いくつかの要因と発症しやすい体質についてはわかっており、それらが複合的に起こることによって緑内障を発症すると考えられています。
緑内障を発症する要因として、以下の4つがあります。
眼圧により視神経が破損して発症する緑内障
眼圧が高まることによって眼球が硬くなり、視神経が圧迫されて傷んでしまうために緑内障になるという場合です。
生活習慣の影響などで体内に毒素が溜り房水内の不純物が増えて隅角をつまらせてしまう、老化により房水内に含まれているタンパク質が変性し不純物となって隅角を詰まらせてしまう、などの理由が考えられていますが、はっきりとは解明されていません。
その他、眼圧を上昇させる原因には、外傷により隅角が破損した場合や、他の眼病により隅角に余計な血管が形成されて閉塞させてしまう場合などがあります。
正常眼圧緑内障のように、眼圧が低いのに緑内障が進行するのは、その程度の眼圧でも視神経が傷んでしまうほどに視神経が弱い体質であると考えられています。
血流不良により視神経が衰弱して発症する緑内障
視神経への血流が悪いため、視神経が傷んでしまい緑内障になる場合です。
この要因については、詳しいメカニズムが解明されていませんが、眼圧を下げる点眼薬のほとんどが血流も下げてしまうので、これにより緑内障が進行すると考えられています。
点眼薬の副作用のほかには、体温が低かったり、冷え性であったり、低血圧であるといった体質が影響している血行不良が挙げられます。
また、目を酷使したことによる疲れやストレスも、視神経への血流が悪くなる原因と考えられます。
事故により隅角が破損したことが原因で発症する緑内障
事故などで顔を強く打ったり、ボールが目に当たるなどの外傷によって眼圧を制御する隅角が損傷し、緑内障を発症することがあります。隅角の損傷により房水を順調に排出できなくなり、眼圧が高まるためです。
顔、特に目になんらかの圧力がかかった場合は、すぐに眼科を受診した方が良いでしょう。
病気や治療薬による副作用が原因で発症する緑内障
糖尿病網膜症、ぶどう膜炎や白内障などの眼病が原因となって緑内障を発症することもあります。糖尿病網膜症の悪化により網膜に酸素が行き渡らなくなった結果として、隅角に新しい血管ができて眼圧を上昇させます。
また、アトピー性皮膚炎などの治療に使われる副腎皮質ホルモン剤(ステロイド薬)などの副作用によっても、眼圧が上昇することがあります。
これらは続発性緑内障と呼ばれるものですが、緑内障の治療と共に、その原因となる疾患についても治療が必要です。