網膜色素変性症
網膜色素変性症という眼病は、あまり聞き慣れない方も多いことでしょう。この病気について調べてみました。
網膜色素変性症とは
網膜色素変性症は遺伝性の眼病であるとされ、徐々に視野が狭くなり、視力を失うこともある病気です。視野が狭くなるというと緑内障に似た印象がありますが、網膜色素変性症の場合は、視神経ではなく、網膜の中にある視細胞が機能しなくなることによって失明します。
初期段階としては、夜や薄暗い場所で物が見えにくくなる、いわゆる「夜盲」の症状からはじまります。その後、視野が徐々に周辺から失われて狭くなっていきます。夜でも明るい場所で生活をしていると、夜盲の症状が出ていることに気づきにくく、視野が狭くなってきたためにつまづいたり、人にぶつかったりするようになって、初めて網膜色素変性症を発症していることに気づくケースもあるようです。
時として失明に至る病気ではありますが、一般に進行はとても遅く、発症から5年ぐらい経過して視野が狭くなっていることに気づく場合も多いようです。ただし、進行には個人差があり、子どものときに発症した場合は30代、40代のうちに失明することもあります。年齢を重ねてからの発症の場合は、80歳になっても日常生活に支障のない視力を保っている人もいます。
網膜色素変性症を予防する栄養成分とは
網膜色素変性症は、ほとんどが遺伝性で、人口3,000~8,000人に1人の割合で発症します。予防が難しい病気と考えられており、発症後に進行を食い止める薬も現在のところ発見されていません。
網膜色素変性症で処方される薬は、暗順応改善薬や、ビタミン剤、網膜循環改善薬などです。ですから、ルテインやビタミン類などをバランスよく、積極的に摂ることは、網膜色素変性症に対して一定の効果があると期待できそうです。